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村上龍の質問術−質問はビジネスにおける最強のツールである

本書は、「カンブリア宮殿」という経済番組のインタビュアーを務める村上龍が、番組を通じて気付いた「質問」の重要さについて書いたものだ。

番組ゲストの経営者との実際のやり取りを踏まえつつ、村上龍の考える「質問」について、具体的かつ論理的に述べられている。

▼以下「はじめに」より抜粋

”「カンブリア宮殿」という番組のインタビュアーを引き受けて、これまで、こんなに多くの時間を「質問」に費やしたことはないと何度も実感した。
また、「質問」の重要性と、むずかしさを、これほど感じた経験もなかった。”

”どういうわけか、わたしたちは、質問の重要性を意識する機会が乏しいし、そのためのトレーニングも十分に受けていない気がする。
だが、本文中でも指摘しているが、質問は簡単ではない。
簡単ではないのに、どうしてトレーニングする機会がないのか、考えてみると、とても不思議だ。
わたしは、我が国におけるコミュニケーションのあり方にその原因の一端があるのではないかと思う。”

”だが、現在、さまざまなビジネスシーンで、「質問」の重要性、必要性は増しているように思う。とくに、文化や言語を共有していない海外とのビジネス機会が増える中、あらゆる交渉の場で、「何を聞くか」「どう聞くのか」が、成否を分けることもある。”

他のエッセイでも、村上龍は質問の重要さについて書いている。

私も、この「質問を考えることの大切さ」は日々の仕事を通じて感じている。
情報というのは、天から降ってくるわけでも自分の中から湧いて出てくるものでもない。
自ら、取得しにいかなければならない。

しかし、日々の仕事の中で、「何が聞きたいのか分からない、質問なのかどうかすら分からない」というような文章を目にしたり受け取ることがある。

これは、質問者本人が「自分は何が確認したいのか、何を確認すべきなのか」をきちんと把握できていないためだと思う。
当たり前の話だが、相手が何を聞きたいのか分からなければ、回答のしようがない。

なので、質問をする場合には以下の2点がとても重要になる。

・自分がどういった情報を必要としているのかを正確に把握すること
・その情報を引き出すための最適な質問と聞き方を考えること

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自分がどういった情報を必要としているのかを正確に把握すること

ものごとを進めていく上で、何かしらの確認事項が必要になった場合、「確認事項」を列挙して、整理する。
「確認すべき内容」と「誰に確認するのか」をハッキリさせる。
その「確認すべき内容」が分かっても、仕事が前に進まないのはそもそも「確認すべき内容」を誤っている可能性が高い。

「Aが分かれば、Bがクリアになる。」という等式が成り立たなくてはならない。

その情報を引き出すための最適な質問と聞き方を考えること

必要な情報が分かれば、後はその情報を引き出すための質問を考える。
最短距離で、回答に辿り着くための「質問」だ。
ここで大切なのが、相手に持たせる回答の選択肢を出来るだけ少なくするということ。
極端な話、「YESかNO」か、出来るだけ2択に近い回答しかできないような質問を考える。

例えば、製品の納期を確認したい場合、「いつ頃出来ますか?」という聞き方だと「未定」という回答も成立してしまう。
だが、「何月何日までに納品可能か。不可の場合、いつまでに対応するという日程を提示下さい」という聞き方にすると曖昧な回答が出来なくなる。

このように、出来るだけ曖昧な回答を避けるような質問内容と聞き方をする。

「◯◯と思いますがいかがでしょうか?」や「◯◯についてどうお考えでしょうか」といった聞き方は、一見質問のようだが、実際には何を確認したいのかが曖昧だ。

よく、確認したい内容はすごくシンプルで簡単なのに、質問や聞き方が悪いがために何度も聞き直すというやり取りを見かける。

これは本当に時間のムダで、質問者も回答者も疲れる。

適切かつ的確な質問を、適切な聞き方で行う。
これは結果的にお互いの時間と労力をセーブすることにも繋がる。

質問することとは、自分の中の疑問点をクリアにすることである。

▼「あとがき」より

”好奇心というのは、「疑問」とほぼ同義語である。ものごとを「疑ってみる」ことと重なる。
「あれは何だ」「あれはどうして発生したんだ」「あれは発生したあと、どうなり、どういう影響をもたらすのか」という疑問を常に持つこと。
他人の言うこと、特に権威のある人の言うことを鵜呑みにせず、自ら考えてみること。
それらを継続することが、好奇心を維持し、質問を考えるための必須事項となる。”

➤カンブリア宮殿 村上龍の質問術 (日経文芸文庫)

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コメント

  1. […] 「村上龍の質問術」という記事にも書きましたが、自分が何を聞きたいのか、何を確認したいのかが分からないのにベストな「質問」というものは考えられません。 […]