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それでも生きていく。映画「パーフェクト・センス」

私は本でも映画でも、自分が好きな作品は何度も何度も繰り返し読み返したり見返します。

今日紹介するパーフェクト・センスも、そんな大好きな映画のひとつです。

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映画のあらすじ

人間から徐々に五感を奪う疫病が世界規模で発生している。
レストランでシェフとして働くマイケル(ユアン・マクレガー)と、感染症を研究する施設で働くスーザン(エヴァ・グリーン)は、ひょんなことから知り合い、お互いに心を惹かれていく。
疫病は感染症かどうかも分からないまま、嗅覚に始まり、味覚、聴覚と確実に人々の五感を奪っていく。
五感を失う前には前兆があり、それは「悲しみ」であったり「飢え」であったり、「怒り」であったりする。
マイケルとスーザンは、そのような状況下にありつつもお互いを求め合い、信頼と愛情を深めていく。
しかしマイケルが、聴覚を失う前兆である「怒り」に襲れ自我を失ったことにより、二人の関係は終わりを迎えてしまう。
進行し続ける症状と、大切な人の喪失という現実に直面しながらも、人々はそれでも生きていこうとする…

この映画は俗にいうパニックサスペンスとは異なり、原因不明の疫病というパンデミックな面よりも、困難に直面しながらも生き抜こうと試みる人々の日常を描いた作品です。

劇中にエヴァ・グリーンが読み上げるセリフが詩的で、とても綺麗でした。

People prepare for the worst, but hope for the best
人々は最悪に備えたが、希望を捨てなかった

I need to be myself”とか、訳さずに英語のまま読んだほうが綺麗な文章だなと思うのが幾つもありました。

この映画は、「どんなことがあっても強く生きていくべきだ」と啓蒙するものでも、「あなたならどうするか」と問いかけるものでもありません。
「人生とは、望むと望まざるとに関わらず、ただ進んでいくのだ」という身も蓋もない事実を、ただひたすら生き抜こうとする人々を描くことによって表現しているのです。
そして、大切な人がいるということが、生きる原動力になるということも。

最初から最後まで、見ていてパッシブな感覚になる映画でした。

個人的に一番好きなシーンは、マイケルとスーザンが二人でバスタブに入りながら髭を剃るシーンですが、この映画の一番の見所はやはりラストシーンです。
聴覚を失ってからはほとんどセリフや音楽もなく、そこからラストシーンまでがただひたすら美しい。
このラストを見るためだけにこの映画を見てみる価値があると思います。

見終わった後に、「よし、何かを始めるぞ」という気持ちになるというよりは、「この日を大切にしよう」と思える、そんな作品です。

劇中に何度も登場するセリフ、「Life goes on」は、「人生は良くも悪くも続いていく」という一種の無常感と、「それでも生きていくんだ」というささやかな意思を表しています。

音楽も映像も本当に素晴らしい映画で、2013年に見た中ではベスト1です。

Life goes on
人生はただ、過ぎていくのです。

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