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村上龍が小説家になった理由。爆笑問題×村上龍 日曜サンデー対談書き起こし

2013/6/20放送のTBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」に、村上龍がゲスト出演した。

対談の内容は、誌面等のメディアでは知ることのできないものもたくさんあり、非常に面白かったので気に入った部分を書き起こしてみる(一部要訳あり)。

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テレビに対する警戒心がある

ーー番組で司会をしていることについて
田中:要はその、小説家の方がテレビに出て…
太田:ベラベラ喋ってますよね。

村上:だいたいテレビそんな好きじゃないんですよ。

太田:だって出まくってるじゃないですか。出たがりでしょ。
村上:いやいや、全然出たがりじゃないです。ほんとに嫌いなんですけどまあ、あんまり照れても仕方ないんで。テレビってその、その人の本質みたいなものが見えちゃうんで、恥ずかしいんですよね。僕らの世代って、テレビ嫌いな人多いですよ。

太田:あ、そうですか。
村上:あのー、陽水(井上陽水)とか。

太田:あっ、あれはちょっと気取って…笑。陽水さんも好きですよほんとは。いや、あの世代の人達って、出ない出ないって言うのがひとつのファッションじゃないですか。

村上:でもね、僕らの世代って、ちょうどテレビが一般的に普及した頃に物心がついた頃だったから。だから、テレビっていうメディアがね、いかに凄いかっていうのを実感してるんです。
太田:目の当たりにしてるんだ。

村上:で、僕らのちょっと上は、「テレビってすげえな」って思っただけで、もっと下の、それこそ太田さんとか田中さんたちの世代は、もう生まれた頃からあったんで、テレビがこう何かを変えたとか、テレビがすごいメディアだっていうのが、実感できなかったんだろうと思うんですけど。
太田:うんうん。

村上:僕らの世代は、テレビってなんかこう、恐ろしいくらい影響力がある。いい意味でも悪い意味でも、すごいメディアだなっていうのが刷り込まれてるんで。

太田:恐いんですか、じゃあ。
村上:警戒心はありますね。
太田:恐い割には、常にレギュラー持ってますよね。
田中:カンブリア(カンブリア宮殿)も7年もやってらっしゃるんだったら…

村上:カンブリア宮殿はまあ、面白いですけど。
爆笑問題:笑

村上:色んなゲストが来るし。

小説家という職業を選んだ理由

田中:でもね、色々映画をやられたり、音楽やられたり、で、美術学校にも通われていて。色んなジャンルの中から「小説」っていうのはどういう…あの、ストーリーがあったんですか?

村上:こう、いろんなね、レストランのメニュー選ぶみたいに「小説家」っていうのを選んだわけではなくて、小説家って、もうこれになるしかないって思う時があるんですよ。だからこう、考えてみると、例えば非常に悪い例ですけど、病気で入院しても体力があれば書けるし、極端なこと言うと、刑務所の中でも書けるんですよ。どこかに亡命しても書けるし。まあ今はキーボードですけど、昔は紙とペンさえあればどこでも書けたわけだから。それで、学歴も問われないですし。
だから僕、いつも「最後の職業」って呼んでるんですけど、「もうこれになるしかない」っていう…僕もそう思う時があって。

太田:もう最終的な、駆け込み寺みたいな。

「女にモテたい」というのはとても大事なことを含んでいる

ーー「69」という作品について。
太田:この「69」は、割と初期の頃の作品ですよね。
村上:いや、それは30歳になってから書いたんじゃないかな。

太田:この、言ってみればほぼ自伝的な…ほぼ自伝と考えていいんですか?

村上:そうですね、だいたい近いですね。

太田:これがもう、ぶっ飛んでましてね。このへんのところ読んでるとその、村上青年が学生時代に、むちゃくちゃやってんですよ。外国からの映画やカルチャーがどんどん入ってくるなかで、女にモテたいっていう、それだけで結構適当な…8mm映画撮ったり、演劇やったり…

村上:でも、だいたい皆そうじゃないですか。笑
太田:いやそうですよ。そうなんですよ。だから、村上さんが小説を書いている理由ってやっぱり、その辺がメインなのかなって。

村上:うん、だから、女にモテたいっていうことは結局、経済力も欲しいとか、プライドも欲しいとか、自信も欲しいっていうことなんで。まあ、姿かたちはどうしようもないですけど。
太田:いや、カッコイイですよ。

村上:どうしようもないんですけど、女にモテたいっていうのはこう、ちょっと照れ隠しの部分もあるんだけど、すごく大事なことを含んでいるじゃないかと思うんです。

太田:で、この中で主人公はちょっと、哲学的なことを言ってみたい。言ってみたいというか、向こうでこういう表現が流行っているから、それをそのまま持ってくる。内容なんてよく分かんねーんだっていう、そういうところでやっているんですけど、やっぱそういうところあるんですか?適当にやって出来ちゃうみたいな。小器用じゃないですか、割りと。

村上:この主人公が?僕が?
太田:いやだから、主人公が村上さんだとしたら…そういうところあるのかなぁって。

村上:僕、何かと何かを組み合わせるのは昔から得意だと思うんです。
太田:得意ですよね。だから割りとなんか、形になっちゃうっていうか、あんまり考えてないっていうか…こう言っちゃ失礼だけど。笑

村上:組み合わせた後は考えるんだけど…
太田:あ、そうですか。
村上:でもお二人のコントとかも、組み合わせだと思うんですよ。
爆笑問題:うんうん。

村上;世の中にない話とかは考えられないから、この話とこの話とか、このシチュエーションとこの人物とかを組み合わせると、「あ、これは面白いんじゃないか」と。で、そこから考えるんですよ。

田中:なるほどなるほど。
村上:で、その組み合わせ方は大体直感的なことが多いです。

太田:だからポップなんでしょうね。なんかその、すごいグロテスクな表現も出てくるんだけど、もう「コインロッカー・ベイビーズ」なんかはね、それこそもう、シリアスなテーマですよ。だけど、どっかその、疾走感ていうか、どっちに転がるか分かんないみたいな、ぐっちゃぐちゃなものがこう混沌としてて、それがなんか、それこそロックのビートで進んでくみたいなテンポがあるじゃないですか。…村上さん聞いてます?

村上:あ、聞いてます。あの、さっき読んで頂いたこのプロフィール見てたら、何か暗いなーと思って。笑

田中:暗い?
太田:いや暗いですよ確かに。

村上:この、「麻薬とドラッグに明け暮れる若者の姿」とか、「コインロッカーに遺棄された孤児の破壊衝動」とか…何か暗くないですか?笑
田中:そうですね。笑

「小説家は最後の職業」っていう村上龍の表現がとても好きだ。
他にもまだまだ書きたい内容があるので、続きはまた次回。

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コメント

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