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オーストラリアの片田舎での超朝型生活

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 最近、朝起きる時間を30分早くした。
 もともと朝は苦手な方ではないし、出勤前にバタバタするのが嫌なので、それまでも十分すぎるくらい早起きだったのだけど、ちょっとした実験も兼ねて更に起床時間を早めることにした。

 いちばん大きな理由としては、いろんなところで言われている通り朝が最も生産性が高いからというもの(ものすごく意識が高そうだ)。その”いちばん生産性が高い”とされる時間帯を、ご飯を食べてネットサーフィンして出勤の準備して…という実務的な行動だけに費やすはなんだかもったいない気がして、何か生産的な活動に費やせないかと思ったのだ。

 読書をするとか文章を書くとか走るとか、何でもいいのだけど、とにかく朝の貴重な時間を使って生産的な活動に従事したい。
 と言いつつ、早く起きるだけ起きて、以前と同じことをより長い時間かけてやるようになってしまい、どうしたものかと思案しているところである。

 唐突に話が変わるが、私は20歳の頃、オーストラリアのバンダバーグという田舎町で超朝型な生活を送っていたことがある。オーストラリアというと、シドニーやメルボルン、ゴールドコーストくらいは知っていても、バンダバーグなんて地名は聞いたことの無い方がほとんどだと思う。Wikipediaで調べても英語版しか表示されないことからも分かるとおり、かなりローカルな地域なのだ。

 バンダバーグは、オーストラリア東部クイーンズランド州に属する、人口4万人未満の街である。
さとうきび栽培や、バンディラムというラム酒が有名なのだが、もうひとつ、ある目的を持った人たちの間ではこの街はとても有名なのだ。

 それは、フルーツピッキング。

 これも、知らない人には何のことだか分からないだろう。フルーツピッキングとは、オーストラリアで行うことが出来るアルバイトの一種のようなもので、農業に従事し給料を貰うというもの。
私のように、ワーキングホリデービザで渡豪した人にとって、このピッキングというのは日々の生活費を短期間で稼ぐには持ってこいの仕事なのである。

※ワーキングホリデービザとは、一定期間内でのその国への滞在資格と就労資格を認めるビザ。オーストラリアの場合は1年間だが、特定の仕事へ一定期間従事することによりもう1年延長することが出来る。

 なので、当面の生活費に困っている人や、ビザの延長を目指す人達がここバンダバーグを訪れ、日々せっせと農業に勤しむことになる。

 私は約2ヶ月間、このバンダバーグでピッキング生活を送った。
 大体は、宿泊するバックパッカー(ゲストハウスのような宿泊施設)が仕事を斡旋してくれるので、そこに宿泊しながら毎日仕事に出かけることになる。私が宿泊していたバックパッカーはバンダバーグでは結構有名な所だったらしいのだけど、運良く潜り込むことが出来た。

 そこには同じような目的で集まったヨーロッパ系、アジア系、中東系など様々な人種が、4〜6人同じ部屋で共同生活を送っていた(部屋は男女混合だ)。毎晩、翌日のシフト表(どの農場に、何時に出発するかが書かれた表)が張り出されるので、それを毎晩確認することが日課になる。1日単位で仕事が変わる場合もあるし、数週間同じ農場へ通い続ける場合もある。

 仕事の内容はだいたいどれも同じようなもので、ピッキングという名の通り果物や野菜の刈り取り(収穫)作業がメインだ。農場によって、時給制のところと歩合制のところがあるが、給料は悪くなかった。時給制であれば、当時のレートで1,000円〜1,200円/時間ほどは貰えていたし、歩合制でも頑張り次第でかなりの額を稼いでる人もいた。

 農場へは、宿泊先が手配する専用のバスやバンで向かうことになるのだが、もうとにかく朝が早い。6時、7時出発なんていうのは遅い方で、私が経験したいちばん早いのは3時起きだ。これは正気の沙汰ではない(当然ながら、3時に出発するためには2時台に起きなければならない)。

 ルームメイトは当然まだ寝ているので、起こさないようにそっと準備をしていたのだけど、ルームメイトの1人であるエストニア人が起きてきて、準備をしている私を見て呆れたようにこう言った。

「3 O’clock? This is not even the morning!(3時だって?こんなの、朝ですらないよ)」

 今でも、この台詞と彼の眠そうな表情をありありと思い出すことが出来る。

 そんな感じで、私はそこで早朝(もしくは早朝と呼べなくもない時間帯)に起き、昼過ぎに仕事を終えて帰ってくるという生活を続けた。

 仕事を終えた後は、翌日のお弁当を作ったり、夕食の準備をしたり、パブへビールを飲みに行ったりして過ごした。田舎街なので娯楽と呼べるものはほとんどなく、DVDを貸しあったり、本を読んだり、皆と話したりすることがそこでの娯楽だった。

 間違いなく、今までの人生でいちばん健康的な生活だったと思う。

 朝、日が昇る前に目覚め、さんさんと照りつける太陽の下で汗だくになりながら肉体労働をし、夜は8時とか9時とかにはベッドに入っていた。とてもシンプルで、素朴で、刺激的な日々。

 私と違い、朝が苦手な人が早起きを習慣化したい場合にまずすべきことは、すばり「早く寝る」こと。早起きというのは生活のリズムなので、早寝→早起き、早起き→早寝というサイクルをいかにつくることが出来るかが大切だ。
 最初はどうしても遅寝→早起きとなりがちなので、サイクルが確立出来るまではしんどいだろうけど、早起きに慣れると自然と夜は早寝になってくる。

 早く起きたければ、早く寝ること。
 早く寝たければ、早く起きること。

 私がバンダバーグでのいくぶん過剰な(ときにクレイジーな)朝型生活で学んだことである。

 今でもよくあの日々を思い出す。本当に楽しくて、素晴らしい日々だった。

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コメント

  1. […] とである。ほとんどはメルボルンという街で過ごしたが、最後の1,2ヶ月は地方に移動し、農業のようなことをして生活費を稼いでいた。   参照:オーストラリアの片田舎での超朝型生活 […]