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人生で必ず後悔するたったひとつのこと

 人は誰しも「後悔のない人生を送りたい」と思っているのではないだろうか。
「後悔ばかりの人生」と「後悔のない人生」、どちらかを選べるのなら、きっと全員が「後悔のない人生」を選ぶだろう。しかし残念ながら、人生というのは往々にして自分の思い通りにはいかず、そして予測がつかない。

 明日の天気なら、かなりの確立で予測を的中させることが出来るだろう。(なにせそれを職業にしている人がいるくらいだから)
しかし、自分の人生が明日どうなっているかなんて、誰にも予測することはできない。
1日を振り返って、「結果的に」いつもと変わらぬ1日だったことを確認するだけだ。

 人生における不可測的事象の最たるものは、「死」だと私は思う。
それは必ず、誰に対してもやってくるということ以外に、私たちが死について事前に知り得ることは非常に限られている。その到来だけは知らされているが、いつ、どのようにといった情報は直前まで(もしくは永遠に)知らされることはない。
そして、「死」が不可測で不可避であればあるほど、後悔も不可測で不可避なのである

 私たちは、自分の大切な人を失ったときに必ず後悔する。
もっといろんな事を話せばよかった、あの時ちゃんと話を聞いてあげればよかった、もっと色んな所に連れて行ってあげればよかった、あの時くだらない飲み会になんて行かずにあと10分でも病院にいてあげればよかった、つまらない意地なんて張らずに許してあげればよかった…
やろうと思えばいくらでもできた些細なことを思い返し、必ず後悔する。

 私たちが他者に対して何かをしてあげられるのは、その人が生きているからである。
死んでしまった人に対して、何かをしてあげることはできない。

 村上春樹が「ダンス・ダンス・ダンス」という作品の中で、以下の様に書いている。

「僕の言っていることは、大抵の人間にはまず理解されないだろうと思う。普通の大方の人は僕とはまた違った考えかたをしていると思うから。でも僕は自分の考え方がいちばん正しいと思ってる。具体的に噛み砕いて言うとこういうことになる。人というものはあっけなく死んでしまうものだ。人の生命というのは君が考えているよりずっと脆いものなんだ。だから人は悔いの残らないように人と接するべきなんだ。公平に、できることなら誠実に。」_ダンス・ダンス・ダンス

 そして、「ノルウェイの森」では「死」が持つ不条理さと、それに抗うことのできない人の弱さについて書いている。

「どのような真理をもってしても愛するものを亡くした哀しみを癒すことはできないのだ。どのような真理も、どのような誠実さも、どのような強さも、どのような優しさも、その哀しみを癒すことはできないのだ。我々はその哀しみを哀しみ抜いて、そこから何かを学びとることしかできないし、そしてその学びとった何かも、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。」_ノルウェイの森

 人は、自分の大切な人を失ったとき、自分にはもっとやれることがあったはずだと、必ず後悔する。誰も、その後悔から逃れることはできない。
私たちにできることは、その後悔の幅を出来る限り小さくするための努力と、自分は出来る限りのことをやったんだと、自分自身を納得させることだけである。

 後悔のない人生など、存在しない。
出来るだけ後悔の少ない人生を送ろうという、姿勢があるだけだ。

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コメント

  1. […]  「人生で必ず後悔するたったひとつのこと」という記事を書いたのは、まさにこの時期である。この記事の中で私は、村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」という作品の一節を引用 […]