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オトナの奴隷解放運動

 ものすごい記事タイトルだが、これはTBSテレビ「オトナの!」に、映画監督の紀里谷和明さんと蜷川実花さんが出演された際にテーマとなったものだ。今日たまたまYoutubeでこの番組の動画を見つけ、素晴らしい内容だったので紹介したいと思う。

 この「オトナの!」という番組は、俳優のユースケ・サンタマリアと、同じく俳優、小説家のいとうせいこうが司会を務めるトーク番組だ。毎回、様々な業界、ジャンルのゲストを招き、ある特定のテーマに沿って話していくというもの。

リンク:「オトナの!」TBSテレビ

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自分探しからの開放

 「自分探し」という言葉が使われだしたのは、いつくらいからなのだろうか。恐らく、戦後の貧困から脱却し、日本が取り敢えずの富を手にし、先進国の仲間入りを果たしたころからではないだろうか。
 その日食べるものにも困るような状態で、「自分探し」をしようなんて思わないはずだし、「自分探し」という概念すら存在しなかったはずだ。
 生きていくために、取り敢えず不自由はしなくなった。だが今度は、「何のために生きていくのか」という本質的な問いが生まれた。そんなときに、自然発生的に「自分探し」という言葉が使われ出したのではないだろうか。

 番組の中で蜷川さんが、

「自分を探しに行くっていう行為自体が、なんだかとても不思議な感じがする。だって、探しに行っても見つからないようなものが自分だったりするじゃないですか」

と話されていた。

 自分探しは是か非か、ということではなくて、自分探しをすること、他人とは違う自分を見つけなければならない、みたいな風潮になっていることがおかしいのではないかということ。
 そして、すべての人が表現者や発信者でなければならないみたいな風潮も気持ち悪いと。

 全員が表現者や発信者である必要はないし、クリエイティブである必要なんてまったく無い。それなのに、いつのまにか「そうあるべきだ」みたいな社会になってしまって、そのことで悩んだり苦しんだりする人がいる。それってとても窮屈で息苦しい社会だと思う、というようなニュアンスのことを話されていて、本当にその通りだなと思った。

 自分が本当にそのことに興味があって、やりたくてやるのであればいいのだけど、ただ周りもやっているからとか、外部からのある種の「強制」によって何かを始めても、結局は自分を苦しめるだけになりかねない。

 そうならないためには、「何もしないこと」をする勇気が必要になる。「他人と同じでもいいし、違ってもいい。何かを発信する必要も、表現する必要もない」と開き直る勇気が必要だ。

人生は、コンプレックスの克服のために費やすものではない

 上記のように、本当はそんな必要ないのに、「そうあるべきだ」と言う社会に生まれた子ども達は、必然的に小さな頃からその価値観を植え付けられることになる。

 そのことについて紀里谷さんが、

「そうすることで、持たなくてもいいコンプレックスを持ってしまうことになり、残りの人生をそのコンプレックスの克服のために費やすことになってしまう。そして、そのコンプレックスに乗っかる資本主義社会が、さまざまなモノを売りつけてくる」

と話されていた。そして、「コンプレックスを克服するためだけに、何かをしようとするのは、健康的ではない」と。

 何か、抱えているコンプレックスを克服したいと思うこと自体は自然なことだと思うし、ある意味当然のことだと思う。ただ、そのことについても桐谷さんは

自分にはずっと何かが足りないと思っていたけど、実際はそんなことはなかった。そう思い込んでいただけだった

と言われていて、以前こんな記事を書いた私としては、とても考えさせられるものがあった。

誰もが思っているけど、誰も言わないことを言う

 桐谷さんは、「語ること、人に話すことで、意外と共感してくれる人がいるかもしれない。だから語ることが大事なんだ」と話されていて、これはブログを書く、文章を書くということにも通じる姿勢だなと思った。

 誰もが思っているけど、誰も言わないことを、あえて言葉にしてみる。
 もちろん反論や批判もあるだろうけど、それを恐れていつの間にか「既存」の中に埋もれてしまうよりはずっといい。

 ちょっと内容がまとまっていない文章だが、動画を見てもらえれば私と同じように、何かを感じる人がいるのではと思う。

 動画は、前編、中編、後編の3本立てで、8/9時点で中編まで公開されている。中編も同様に素晴らしい内容だったので興味のあるかたは是非。

リンク:#053 紀里谷和明 蜷川実花 中編【オトナの!】_You tube

 最後の蜷川さんのこの言葉がとても印象的だった。

「幸せって、その人が幸せだなって思ったり、自分を許せたりしない限り、ものごとでは埋まらないんだなって、紀里谷さんを見てて学びました。」

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