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他人が自分の輪郭を決める。「オトナの!」蜷川実花×紀里谷和明 対談より

先日の記事で紹介した「オトナの!」の動画の後半が公開されていました。

参照:「オトナの奴隷解放運動

 今回の動画も、非常に印象深い会話やフレーズがたくさんあり、最近見た動画/映像の中で断トツに良かったので引き続き紹介しつつ、自分の考えを書いてみたいと思います。

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いちばん大事なのは、リラックスできるかどうか

 何かモノを作る時に、「怒り」が発端となって始めることが多いけれど、そうではなく、出来るだけフラットな感覚で取り組むようにしているという蜷川さん。それに対し、最近始めたキックボクシングで「リラックスすること」の大切さを学んだという紀里谷さん。

 私は紀里谷さんの「いかにリラックスするのか」という言葉を聞いて思い出したことがあります。
 またか、と言われてもしょうがないくらい何度も紹介している、村上龍の「無趣味のすすめ」というエッセイに、「集中と緊張とリラックス」という章があります。少し長いですが、引用します。

集中と緊張はまったく別のものだ。わたしたちは、緊張しているときには何かに集中できない。それはフィジカルな緊張でも、メンタルな緊張でも同様で、たとえばゴールキーパーと一対一になったサッカーのフォワードをイメージすると分かりやすい。
〜中略〜不思議な気がするかも知れないが、彼らは心身共にリラックスしてゴールに対している。リラックスしているからこそ、ボールとゴールに集中できる。

集中するためにはリラックスが必要であり、かつ自覚的でなければならないという事実は非常に興味深い。
集中して小説を書いたあと、わたしは充実感と達成感と、それに精神の安息を得ることができる。小説を書いたあとには、リゾートに行ってリフレッシュしたいとか、リラックスしたいとか思わない。リゾートに行きたくなるのは、執筆以外の煩わしさから逃れたいときだ。

リラックスできて、かつ集中して仕事ができる人は、実はオンとオフの区別がない。
全力で取り組む懸念の仕事を妥協無く終わらせたいという欲求はあるが、早くオフを楽しみたいなどとは思わない。「充実した仕事のためには心躍るオフの時間が必要だ」というのは、無能なビジネスマンをターゲットとして、コマーシャリズムが垂れ流し続ける嘘である。

 紀里谷さんの言う「いかにリラックスできるか」ということと、村上龍の言う「集中するためにはリラックスが必要」ということ。二人の言っていることはまったく同じではないかも知れませんが、共通しているのは「何かに取り組むためにはリラックスすることが重要」だということです。

 「肩の力を抜く」という言い方もありますが、仕事にしろ何にせよ、目の前のものごとや周りの様子に必要以上に囚われないこと。適当になるのではなく、集中するために、リラックスする。この感覚は微妙で、バランスが難しいかもしれませんが、とても大事な姿勢だなと思いました。

他人が自分の輪郭を決める

 もうひとつ、動画の中で強烈に印象に残ったのが、いとうせいこうさんのこのセリフ。

 他人が自分の輪郭を決める。

 キックボクシングを始めたという紀里谷さんに対し、いとうせいこうさんがこんなことを言います。

「僕ね、キックボクシングはね、何が紀里谷さんにとっていいかって思ったかというとね、「他人に殴られる」っていうこと。大事なことだと思うんですよ。だって他人を感じるんじゃん」

「だって自分を探してたって自分なんて無いもん。他人が自分を決めるわけだから。だからパンチを受けるっていうことは、最高にリラックスできると思うよ。」

「他人が自分の輪郭を決めてくれるわけじゃん、きっと。」

 私はこの「他人が自分の輪郭を決める」という言葉が脳裏に焼き付いて離れなくなりました。自己というものは、他者から認識されて初めて確立されるものだ、というニュアンスのことを村上龍も書いていたような気がします。
 だから、自分の輪郭をはっきりさせ、自分に形を与えてくれる人というのは、自分にとってとても大切で得難い存在なのではないか、そんなことを深く考えて込んでしまいました。

 自分の良いところや悪いところは、他人から教えてもらわないと自分では気づけ無いことが多いです。

参照:
・「自分の良さは他人に教えてもらうもの
・「自分の誤りを指摘してくれる存在は貴重だ

 だからこそ、私たちは他者との関係性の中でしか自分を確立することは出来ない。そして、誰と一緒に居るかによっても、確立される自分というのは変わってくるのではないでしょうか。

 最後に、今回も蜷川さんが名言を連発されていたので書いておきます。

「一回自分の中を通して何でもものごとを決められる人になってほしい」
「自分が決めたことについては、自分でリスクを背負って、責任持って生きなさい」

 本当に素晴らしいトーク内容なので、是非全編チェックしてみてください!

リンク:
#053 紀里谷和明 蜷川実花 前編【オトナの!】
#053 紀里谷和明 蜷川実花 中編【オトナの!】
#053 紀里谷和明 蜷川実花 後編【オトナの!】

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