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いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね。ジモラクのすすめ

 岡田斗司夫さんのこちらの本を読みました。

いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね: ジモらくのススメ

 岡田さんのことは何で知ったのだろうと考えていたのですが、思い出せません。ただ、「悩みのるつぼ」と「映画『風立ちぬ』のレポート」は読んでいて何度も「すごい」と思いました。

 今日紹介する『いや、上京するの〜』は、2014年3月に岡田さんが香川県高松市で行った、『ネット時代こそ、地方在住者のチャンスだ!』という講演を元に書籍されたもの。会場の観客から寄せられた質問と、その質問に対する岡田さんの回答が再構成して書かれています。

 私が本書を読んで、特に印象に残った2点について今日は書いてみたいと思います。

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20代とはひたすら見識を広げる時期。効率なんて考えなくていい

 「岡田斗司夫の発送方法とこれからの情報との向き合い方」という章で、岡田さんは以下のように書かれています。

アイデアのストックを貯めるには、ネタ、つまり情報が必要になります。実は、この情報の集め方には、世代別に推奨される方法があるのです。
大学生とか20代だったら、「四の五の言わずにコンビニで売ってる雑誌を全部読め!」です。
「情報源は?」とか、「どういうものを見ればいいでしょう?」という、得る情報を選ぼうという考え方、根性が間違っているからです。

「とりあえず目に入っている印刷物はすべて見ろ!」、「本屋さんで売っている本はできるだけすべて広く多く立ち読みをしろ!」ということができるのは、20代のころだけなんです。
この時期に認識とか興味を拡張する”広げる時期”だから、この時期に効率を考えるのは百害あって一利なしです。

もし、あなたが映画が好きならば、「問答無用で週に2本見ろ!」と言います。
1年間で100本くらい見ないと、20代では絶対に映画の教養はつかないんです。

 改めて考えてみると、「新しいことを知りたい」「やったことのないことに挑戦したい」「行ったことのない場所に行きたい」と、頭では思っているものの、やはりどこかで自分に対するブレーキのようなものが働いているのではないかと感じました。「やりたいのは分かるんだけど、ほどほどにね」と、自分をたしなめるもう1人の自分がいるみたいな。

 この岡田さんの文章を読んで、自分が無意識に設定しているフィルターのようなものを取っ払ってしまおうと思いました。例えば、読む本にしてもそう。村上春樹とか村上龍以外は読まない、みたいなところが、やっぱり自分の中にはあります。でも、もっといろんな作家がいるんだから、もっといろんな作品に触れてみよう、と。合うかもしれないし、やっぱり合わないかもしれない。だけど、できるだけ広い景色を見た上で、色んなことを決められるようになりたいなと思いました。

 この辺は、以前に書いた「極端にブレてみないと自分の芯が見えてこない」という記事の内容にも通じるものがあります。

 本にしても映画にしても食べ物にしても音楽にしても、何でも「自分の知っている範囲のものごと」で判断したり決断したりするのはなく、その前にまず、可能な限り「自分の知っている世界」を広げる、拡張させようと。というわけで最近は早速、カズオ・イシグロの小説を読み始めました。

今の時代、天才は必ず見つかる。凡人にとっては残酷な時代

 個人的に一番ぐさっと来たのが、以下の箇所。少し長いですが、引用します。

メディア大都市が強かった時代では、「才能はあるんだけれども運が悪い」とか、「才能があるんだけれども地方に住んでいるから、東京に住んでいなかったから、デビューできない、芽が出ない」と言うことができました。
でも今の時代は、例えば文章で言えば、何行か読んだ人が引き込まれるような表現力を持っていたとしたら、絵で言えば、何枚か見た人が「うわっ!」と思わせてしまうような”圧倒的な才能”がその人にあれば、世間が100%見つけるので、絶対に売れるんです。

メディア大都市が弱くなった現代、表現活動を始めた人がいて、自分の絵や文章をネット上にアップロードしている人がいるとしてなかなかアクセス数が伸びなくて悩んでいるとします。
その時に「いや、まだ50人とか100人とかにしか見られていない。だからダメなんだ、どうやったら目立つだろうか?」と考えているとするなら、間違った考え方なんですね。
ネット社会では、50人や100人に見られていて、本当に才能があるなら、あっという間に広がっていくんですよ。

この世界の99.999%の人間がそうなんですけれども、50人とか100人のところからなかなか伸びないとするならば、「自分の実力は天才レベルじゃない」ということをはっきりとわかった上で表現活動をしたほうがいい、今の時代、天才は必ず見つかるんです。

天才でない僕らは、いかに宣伝するか、いかに売り込むかを考え続けなければならない。僕を含めて、本著の読者の中にも”生まれつきの天才”とか”ものすごい人”というのは、ひとりもいないんですよ。 
これまでは、天才的な才能を持っていても埋もれてしまったんですが、今は、天才的な才能を持っていたら絶対に見つかり売れる時代です。
そんな中で、天才でもなく中途半端な僕らは、「いかに売り出すのか?」、「いかに売り込むのか?」というのを考え続けなければいけない残酷な時代なんです。
でも、天才ではない僕らでも考え続ければ、なんとかやっていける時代になったとも言えますね。

参照:「いいコンテンツは必ずバズる。 – デマこい!

 いや、もちろん自分のことを天才だなんて思ったことは一度もないのですが、ここまで見も蓋もなく言われるとさすがにへこみますね。

 ただ、これも先日書いた「考え方のクセを変えて、「だからどうする?」体質になる」という記事の内容に通じる話で、天才でない自分は「じゃあどうするのか?」という話。
 自分が凡人だと認めた上で、「じゃあ何ができるのか?」「どういう表現活動ができるのか?」「何を伝えたいのか?」ということを考え続け、僅かながらのオリジナリティを獲得していく。その繰り返しと積み重ねなのだと思います。

 興味の対象や見識を可能な限り広げようと試みること、そして、自分は凡人だと自覚した上で「どうやってサバイブしていくか」を考え続けること。この2点が、本書を読んで強く感じたところです。

 他にも興味深い意見や考察がたくさん書かれていたので、興味のある方は是非。Kindle版99円で買えます。

 ちなみに、今読んでいるのはこれ。読みたい本がありすぎて時間が足りない。

評価と贈与の経済学_内田樹, 岡田斗司夫

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コメント

  1. […]  前回のエントリー、「いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね。ジモラクのすすめ」の最後で少し触れたこちらの本を読み終えた。 […]