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体調管理はビジネスマンにとって必要最低限のリスクヘッジ

 僕はめったに、というかまったくと言っていいほど風邪をひかない。何か病気にかかったこともないし、大きな怪我と言えば中学生の頃に手首を骨折したことくらいだ。定期的に僕を悩ます身体的な症状としては、花粉症と二日酔いくらいしかない(どちらも救い難く避けづらい)。

 もしかしたら僕の身体は、普通の人よりも丈夫にできているのかもしれない。もしそうだとしたら、それはとても幸運なことだと思うし、何より得難いものだとも思う。

 そんな、体の不調とは無縁の自分だから、今まで「体調管理」というものに対して真剣に考えたり取り組んだりしたことがなかった。何もしなくても基本は元気なので、何かを予防したり検診を受けたりみたいなこともまったくやらなかった。インフルエンザの予防接種も、27歳になるまで受けたことがなかった(幼少期を除いて、自分の意思でという意味)。

 そんな自分がこんなことを言うのはいささか気が引けるのだけど、体調管理もまともに行わないようなビジネスマンは、ビジネスマン失格だと思う。

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体調管理はリスクヘッジ

 僕が20代後半になって、初めて自分でインフルエンザの予防接種を受けようと思ったのにはワケがある。実のところ、予防接種なんて受けなくても自分は絶対にかからない、なんていうまったく根拠の無い自信すらあった。かかったことのある方には非常に申し訳ない言い方だけど、「どうやったらかかるんだろう」とさえ思っていた。

 しかし、実際にかかった方に、それがどれほど過酷で苦痛を伴うことなのかということ何度か聞かされた。仕事は休まなければならないし、家にいたってずっと寝てなければならない。しかも、全身がものすごく痛い、とにかくあんな苦しいことは二度とゴメンだと、まるで思い出したくもない悪夢を回想するかのようだった。

 そんな話を聞くにつれ、僕の考えは次第にこう変わっていった。
 そんなに苦しいものを、三千円足らずのお金で予防できるのであれば、それは十分意義のある投資なのではないか。それだけのお金で、仕事を長期にわたって休み、苦痛に苛まれ、同僚に迷惑をかけることに対するリスクヘッジを行えるのなら、安いものじゃないかと。

 そう気付いたときから、僕は毎年会社でインフルエンザの予防接種を受けるようになった。

 以下の記事によると、インフルエンザの予防接種とは感染を「予防」するものではなく、ウイルスに対する抗体を強化して、発症や重症化を抑えるためのものなのだそうだ(だから発症率はゼロにはならない)。

参照:『インフルエンザの予防注射は打つべきか? 効果はあるか?(PRESIDENT Online)

 この記事によると、ゼロにはならないがリスクは大幅に削減できる。僕が言いたいのも同じことで、これをやったからといって100%大丈夫なんてことはないけれど、リスクを限りなく減らすための努力を行うということ。体調をくずしたり、病気にかかったりする可能性はだれにでもあるけれど、そうならないための対策をどれだけ行うのかということだ。

 体調管理を疎かにしたが故に被る損失と、そのリカバリーに必要とされるであろう労力。それらと、予防にかかるコストや手間を天秤にかけたら、どちらがより合理的な選択かというのかは明らかだ。

自分の身体のことを知ること

 僕のように、風邪なんてめったにひかないという人もいるし、体質なのか遺伝なのか、風邪をひきやすいという人もいる。でも、僕の周りにいた風邪をひきやすい人たちというのは、自分の身体(体質)のことをよく分かっていて、風邪を引きそうになると(そういうのが分かるらしい)事前に薬を飲んだりして予防に余念がなかった。

 自分の身体が出すサインを見逃さず、それをすかさずキャッチして、しかるべき対処を行っていた。そういうのを見たり聞いたりして、「ああ、この人は自分の身体のことをよく理解しているんだな」と感心していた。

 僕のように、なまじ丈夫だったりすると、「そんなん大丈夫」などとタカをくくって、自分の身体と真剣に向き合おうとしなかった。けれど、「今は大丈夫だけど、いつダメになるか分からない」と考えるようになってからは、「とれる対策は、とれる内に」と考えるようになった。

 自分の身体を知ることで、変化に敏感になり、リスク管理を効果的に行えるのだと知った。

常に備えよ

 だから大切なことは、自分の身体のことをよく知り、それに合った付き合い方をしていくことだと思う。僕の職場にも、しょっちゅう風邪をひいたり熱を出したりして休む人がいるけれど、それは体調管理を十分に行った上でのことなのか、そうでないのかというのは、その人の危機管理能力が問われるところだ。

 慎 泰俊さんが今日のnoteでこんなことを書かれていた。

参照:『よく眠りよく食べる

 特に今の自分の状況に鑑みていうと、色んな人の生活がかかっている意思決定に、ベストコンディションで臨む努力を怠るのって、考えてみるとものすごい不義理なことをしている。プロのスポーツ選手が常に最高のコンディションで仕事に臨まなかったら失格だと思うんだけど、それは別にプロ選手でなくても同じことだろう。

 もちろん、人間がコントロールできる範囲のものごとなんて、たかが知れているのかもしれない。まして、自分の身体なんてなかなか言うことを聞いてくれないことのほうが多いだろう。けれど、先に述べたように「これをやったからといって100%大丈夫なんてことはないけれど、リスクを限りなく減らすための努力」を疎かにして、「まさか自分が…」なんていうのはどうかと思う。

 ものすごく個人的な見解だけど、仕事において、大事な場面(例えば重要な会議やプレゼン)に居ない人には、それ以降も仕事を頼みたいとはなかなか思えない。実際にそういう「なんでよりによってこの日に休むんだ」という経験を何度かして感じたことだ。その人がどれだけ優秀な人だったとしても、ココ!という場面に出てこれない人よりかは、ずば抜けた才覚があるわけではないけれど「絶対にいつも居る」人のほうが、安心感があるし信頼できる。

 そういった人こそもしかしたら、自分の身体のことをよく理解し、とり得る対策を常に行っているからこそ、「いつも居る」人なのかもしれない。

 僕は何も、常に会社に居るべきだ!とも、少々体調が悪くても出社するべきだ!と言いたいだけでもない。ただ、何のリスクヘッジも行わず、ある日突然休んで仕事に滞りをきたすのは、職業人としての自覚が足りないのではないかということ。
 
 自分が困るだけならいい。だが、自分が不在になることで少なからぬ人たちに心配や迷惑をかけてしまうのであれば、やはり最低限の対策は行うべきだと思う。

 「常に備えよ」とは聖書の言葉だが、これはビジネスにおけるリスク管理において、非常に的確な指摘だと思う。

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