最近読み始めて、すっかりファンになってしまったブログがあります。
元小学校教員で、現在はフィリピンのセブ島で暮らしているという@c_mory_さんのブログです。
どういうきっかけで知ったのかは忘れましたが、書かれている内容がChikirinさんのブログと似ているなと思いました。(そう言えばChikirinさんのツイートで知ったのかも)
ある事象が起こり、そのことについて自分なりに考え、集めた情報、データで根拠を明確にし、「これってこういうことなんじゃない?」という自分なりの提言を行う。小学校教員を辞めるにあたっての実体験や、そのときに考えたことなど、当事者だからこそ書ける内容もとても説得力のあるものばかりでした。
ここ何日か、「21世紀型スキル」というテーマで書かれているのを読んで、私も自分が考える「21世紀型スキル」というものについて書いてみたくなりました。
参照:
・「今の日本人はグローバル人材よりも、生きる力よりも、まずは21世紀型スキルを探求するべきだと思う。」
・「『Cebu Dialog Night Vol3』 21世紀を生きる私たちは文章でいかに自分を表現をしていったら良いか?」
・「「21世紀になっても未だにその価値が十分に認知されていないスキルランキング」があるとすれば1位はこれだと思う。」
スキルとしての「説明する力」
21世紀型スキルというと何だか大げさですが、私が今、そしてこれからとても重要になってくると考えているのが、「説明する力」です。
思えば私は、理解力や読解力を求められる訓練(勉強)はしてきましたが、何かを論理立てて説明する訓練はほとんどやった記憶がありません。
決まった答えを求めるばかりで、例えばその答えに行き着いた過程を説明するなんていうことも無かったように思います。
しかし、個人が自由に発信出来る機会とツールを手に入れた現代では、何かを説明する力というのは非常に重要になってきます。それは、自分の考えや体験を「伝える」ということに繋がるからです。
先日紹介した、内田樹の「街場の文体論」でも、「優れた作家は、例外なく説明するのが上手い」と書かれていました。
参照:「読みやすい文章を書くための条件。内田樹著「街場の文体論」」
仕事をしていてもよく思いますが、世の中には説明するのが上手な人と、あまり上手ではない人がいます。そして、説明するのが下手な人は、書く文章も分かりにくかったり、話の要点をなかなか掴んでもらえなかったりします。
では、説明するのが上手な人と、上手ではない人の違いはどこにあるのでしょうか?
説明が上手な人の特徴
以下は、私が考える「説明が上手な人」の条件です。
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・難しい言葉を使わない。専門用語は必要最小限に抑え、出来るだけ平易な言葉に置き換える
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・例えが上手い。「例えば〜」と、身近な話題に置き換えることが出来る
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・話す順番を考える。どういう順番で説明すれば一番分かりやすいかを考える
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・相手のレベルによって、話す内容を変えることができる(初心者には初心者なり、上級者には上級者なりの説明の仕方を考える)
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・客観的な理由や、根拠を述べることが出来る
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・曖昧な表現を使わない
1つ目と4つ目は一見矛盾しているように見えますが、これは相手の前提知識の有無や量によって、使う言葉や表現を変えるということです。
前述した「読みやすい文章を書くための条件。内田樹著「街場の文体論」」という記事でも引用していますが、内田樹の以下の文章は、説明する能力にも当てはまると思います。
少女が読者だと思うと、「少女に通じる言葉づかい」をするわけでしょう。お爺さんが相手だったら、「ある年齢以上の人なら当然これくらいのことは知っているわな」という歴史的事実を論じたり、人名を挙げたり、あまり使わない語彙を動員したりすることができる。
僕はこの読者像の多様性ということが、文章を書く上でものすごく大切なことじゃないかと思うんです。
では、どうやったらこの「説明する力」を鍛え、養うことが出来るのでしょうか。
自分の「好き」や「考え」をとにかく発信する
それはシンプルに、自分の好きなことや考えていること、体験を他人に話す機会をたくさん持つことだと思います。
頭の中だけで考えていると、何となく自分だけで納得してしまいがちですが、いざ文章にしたり、言葉にしたりしてみると、びっくりするくらい何も説明できないことが多々あります。
普段から頭の中を文章にしたり言葉にする機会をたくさん持つようにしないと、この能力はなかなか強化されません。
説明する力を身につけるということは、コミュニケーションを円滑にし、自分の考えを明確に伝えるための手段を持つということです。
説明する力。大事だと思いませんか?
[…] 以前、「21世紀型スキル。「説明する力」」という記事で紹介したこちらのブログ。 […]