マイクロソフト社からリリースされてる表計算ソフト『Excel(エクセル)』は、ビジネスマンに限らずPCを扱う人にとってはもはや必須のソフトだろう。仕事上の資料はもちろん、家計簿や名簿などといった、日常で使う簡単なデータの作成にも欠かすことの出来ないツールだ。
だが、日常的にエクセルを使用していながら、”綺麗に”、”美しい”データや表を作れる人はあまり居ないのではないだろうか。そもそも、データや表に”美しさ”など必要ない、と考える方も多いかもしれない。しかし、見やすいデータや表には、それだけ内容を明確に伝えることができるというメリットがある。どこに、何に注目すればよいのかということが、視覚的に伝わりやすいからだ。「何を伝えるか」ということと同じくらい、「どう伝えるか」ということも大切なことなのだ。
『外資系金融のExcel作成術』という著書を出版されている慎泰俊(しん・てじゅん)さんという方がいる。以前、『走ることについて書かれた文章と、走ることから得られるもの』というエントリーでも紹介した方だ。
その慎さんが、Web版の日本経済新聞で、『プロフェッショナルが教える「実戦用」Excel資料作成術』という記事を書かれていた。この記事がとても参考になるものだったので紹介したい。
作り方でこんなに違うエクセル表
まずは下の画像を見て頂きたい。上が見慣れたエクセル表で、下が慎さんが作成されたバージョンだ。
見慣れたエクセル表↓
慎さんが作成するとこうなる。↓
※画像は元記事より引用
同じ内容の表でも、作り方によってこうも見え方が変わるものなのだ。どちらの方が見やすいかというのは個人差があるかもしれないが、慎さんが作成された表のほうがスッキリとまとまっていて、簡潔に映る。
では、このように美しく、見やすい表を作るためには、どのようにすればよいのだろうか。記事ではフォントの指定や罫線の付け方など細かなテクニックを公開されているが、大きなポイントとしては以下のように書かれている。
- 見やすい資料を作るための原則は2つ
- 7つのポイントで修正すれば表は格段に見やすくなる
- 表のタイトルと数値の単位を明記する
- 読み手の目線はまず左上に行く
- データラベルはフォントを小さくしてセルの色は無色に
- 縦の罫線は必要以上に使わない
- 英数字のフォントは「Arial」で決まり
セルの色を無色にする、縦の罫線を消すなど、ちょっとした工夫でこんなにも見え方が変わるものなのかと驚いた。たかがエクセル表と言えど、言ってみればそれは自分の成果物だ。美しく見やすい表を作ることは、読みやすい文章を書くことに似ている。それはともに、読み手や受け手のために誠意を尽くすということだから。
※タイトルの「エクセルニンジャ」とは、慎さんがモルガン・スタンレー・キャピタルで働いていたときに同僚から付けられたアダ名
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