最近は、Casey Neistatさんの動画を毎朝チェックするのが日課になった。
参照:『毎日、何かを続けること』、『「自由な時間」は進化の敵だ!』
彼のつくる動画は、エンターテイメントとして楽しめるものも多いのだが、彼が人生観や仕事観について話す内容のものもあり、それらが非常に参考になるのだ。最近公開された、『Baby Ball Pit』という動画では、「Complainer(不満ばかりいう人)」について彼なりの意見を述べられており、その内容が素晴らしかったので紹介したい。
Complainer(不満ばかりいう人)の特徴
誰かが自分の自転車をロックするのと同時に、誤ってCaseyさんの自転車も一緒にロックしてしまい、彼は自分の自転車を取り外すためにブレーキワイヤを分解しなければならなくなる。そんな「最悪な」出来事から1日は始まる。
他にも、その日はいろいろと気に食わない出来事が重なったそうで、そういった流れでこの日の動画は「Complaining Vlog」と名付けられ、彼が「Complain(不満)」や「Complainers(不満ばかり言う人)」についての話を始めることになる。
彼は、Complainers(不満ばかり言う人の)について、以下のように定義している。
- 自分の行動に対して責任を持とうとしない人
- どうやったら上手くいくかではなく、なぜ上手くいかないか、なぜ失敗するのかばかりを話す人
自分はすでに十分恵まれている
話はCaseyさん自身の話に移る。Caseyさんは16歳のときに高校を退学している。生まれてくる子供(動画にもたびたび登場するOwenだ)のために、仕事を見つけなければならなくなったからだ。まだ10代のCaseyさんにとって、それはとても大変(Rough)なことだった。だからこそ、それがさまざまなことに対する言い訳(Excuse)になり、自分の行動(主に何かができないこと)を正当化するため理由になってしまったと話されている。
でも、とCaseyさんは続ける。
高校を退学することも、お金がないことも、子供を持つことも、生活保護を受けることも、どれもほんとうにひどいことだったし、大変だった。でも、人類の壮図(そうと)という大きなくくりで考えると、それほど悪いことでもなかった。
そんなときに目にしたニュース。ミャンマーからタイへの移民者が、タイの港に入ることを政府から許可されず、ボートに乗っまま足止めを食らっているというものだった。自分(Caseyさん)とあなた(動画の視聴者)と、同じ人間であるはずの彼らが、ボートの上で飢えに直面している。それは、現実に、この瞬間に起きていることだ。
あまり究極的なことを言いたくはないけれど、私は自分が何かに対して不満を言ったり、悪態をつきたくなったときに、彼らのことを思い出す。そして、自分はすでに十分に恵まれた状態にいるということを、改めて認識する。
台風の甚大な被害を受けても、不満や文句を言わなかったフィリピン人
Caseyさんは、2011年12月に『what would you do with $25,000?』という動画を公開されている。これは、同年11月に台風による甚大な被害を受けたフィリピンで撮影されたものだ。(とても素晴らしい動画なの、ぜひチェックしてみて欲しい)
Camplainning(不満を述べること)について考えるとき、このフィリピンでの撮影の体験がとても印象的だったそうだ。
彼らは、水も食料も、何もかも失った。彼らの生活手段も、生活も、彼らの存在さえも、すっかり台風によって奪い去られてしまった。
このときの体験の中でもっとも印象的だったことは、誰一人として、不満を述べる者がいなかったということだ。すべてを失ってしまったのに、だ。
彼らはあるひとつのことに集中していた。それは、現状を変えること(Change)だ。不満を言うことではなく。
不満を言うヒマがあるのなら、具体的に行動しろ
結局のところ、不満や文句を言いたがる人というのは、”本当の意味では”何に対しても不満を持っていないのだ、とCaseyさんは話す。恵まれた環境にいる人間ほど、不満を言いたがるのだと。
これは彼が動画の撮影を通じて体験したことや、彼の個人的な見解を述べているに過ぎないのだけれど、私はものすごく真理をついているように思うし、共感できる。
そして彼が最後に続けた言葉が、いちばん身に沁みた。
If it’s broken, fix it. If you don’t like it, change it. If you want something, take it. Don’t complain about it. Just do something about it.
壊れたなら、直せ。気に入らないなら、変えろ。欲しいのなら、手に入れろ。不満を言うな。行動しろ。